電磁超音波探触子(EMAT)


製品詳細

電磁超音波探触子(EMAT)は、接触せずに検査対象物の中で様々な偏波を励起することを可能にします。近代的な電子部品を使うことによって、10 mmまでの作業隙間があっても検査できる、電磁超音波探触子に基づく探傷器や厚さ計を製造することができます。すなわち、検査対象物の表面とセンサーの表面との間に塗装、プラスティック、汚れ、空気など、厚さが10 mmまでの誘電体があってもいいです。超音波は直接に検査対象物の表面に伝搬していくので、環境による変形が起こされません。電磁超音波探触子によって電気振動から機械振動が形成されるメカニズムは3つの部分に分けられます。それは磁歪、ローレンツ力に起因する相互作用及び磁気作用です。多くの場合には、鉄鋼製品を検査するためにローレンツ力を通じた電磁超音波検査が適用されます。

EMATの原理

電磁超音波探触子の構造は図に示します。探触子は永久磁石と交流を通す伝導体から構成されています。交流Iは、伝導体を通し交流磁場Bを発生させます。交流磁場は対象物の中に貫通して渦電流を起こします。渦電流Ieを起こす荷電粒子の方向は伝導体における電流の逆方向になります。永久磁石は、対象物の表面に対して正常向きを有する直流磁場を起こします。磁場の中で移動する荷電粒子には、対象物表面の平行のローレンツ力Fが利いています。ローレンツ力が渦電流のある程度の機械的な転移を促進することによって、超音波が発生しはじめます。

Рисунок. ЭМАП через силу Лоренца.
Figure 1. 電磁超音波探触子の構造

従来超音波検査に比べEMATを使った検査技術の主要なメリット:

      • 圧電変換器を使う時に必要な接触液体が不要
      • 研磨などの表面の前処理が不要
      • 電磁超音波探触子の場合は、超音波を励起する表面に対する探触子の傾斜角度が検査に影響をしません。探触子の傾斜角度によって変わるのは、信号の強さと超音波の方向のみです。従ってエコー信号の一時的な位置は探触子の傾斜角度に依存しません。
      • センサーの表面と検査対象物の表面との距離は10 mmまで可能
      • 超音波は、探触子と検査対象物との間の環境を通って直接に検査対象物の表面に伝搬していくので、環境による変形が起こされません。
      • 電磁超音波探触子技術は偏波が違う様々な音波を発生させることを可能にします。その中は、ラム波、レイリー波、横波(水平偏波、垂直偏波、円偏波)及び縦波です。

オクタンタ社の非破壊検査用の製品

電磁超音波探触子技術は非破壊検査機器で広く適用されます。当社製の電磁超音波厚さ計、大きな画面付きのEM1401EM1401 UT及び、小型のEM2210EM4000は、この技術に基づいています。